何から手をつけますか?

「よし、うちもブランディングするぞ」と思ったとき、皆さんは何から手をつけますか?

おそらくロゴやパッケージのデザインではないでしょうか。
確かに、ロゴやパッケージがリニューアルされるとパッと見の印象が変化するので分かりやすいかもしれません。また見た目が変わるのでなんとなく新鮮な気持ちになれますよね。
最近では印刷会社のHPにパッケージ変更のことを「ブランディング」と書いていることも見かけます。もちろん、完全な間違いではないのですが、そもそもパッケージなどの印刷物はお客様の目に触れるコミュニケーションツールとして、ブランドと顧客との間のコミュニケーションのために存在していますので、ブランドありきのツールの1つにすぎません。

ではブランディングはどのように始めれば良いのでしょうか?
ブランドって何?と聞かれると確かに考えますよね。逆に、皆さんは好きなブランドはありますか?
ここでは高いものを指しているのではなく、例えばコーヒーだったらタリーズよりスタバとか、贈り物をするならバラのマークの高島屋がいいとか。

ブランディングとは?

マーケティングの大家、フィリップ・コトラーはブランドを次のように定義しています。
「個別の売り手もしくは売り手集団の商品やサービスを識別させ、競合他社の商品やサービスから差別化するための名称、言葉、記号、シンボル、デザイン、あるいはそれらを組み合わせたもの」

つまり、さまざまな手段を用いて、自社が他社とどう違うのかを差別化することです。
この差別化によって、お客さまは違いを認識したり、価値を感じたりするわけですね。
先ほど、パッケージはツールの1つにすぎない、とお話しましたが、最近は似通ったパッケージデザインをよく見かけますし、同じ店舗内なのに一部だけ新しいデザインになっていることもしばしば。それはブランディングされている、と言えるでしょうか。

ブランディングをするためにはまず確認してほしいことがあります。
それは今、あなたがお客様にどんな印象を与えようとしていて、どう受け取られているのかということです。

もしあなたが「なんでも相談できて困ったことにすぐ対応できる工務店」というイメージを与えたいと思っていたとします。
一方でお客様に調査をしたら、「お店は少し入りにくいし、営業時間も短く休日もしっかりしていてなかなか相談できない」という印象を持たれていたとしたらどうでしょう?
他社と差別化されてブランドが確立していると言えるでしょうか。言えないですよね。
ブランディングとは、さまざまなツールを使って、売り手であるあなたと買い手であるお客様との間に好ましい共通認識を作り出すことです。

もし、「うちのブランドって何かな?伝わっているかな?」と感じたら、まずは上記を確認してみてくださいね。