富裕層が満足する対応力とは
富裕層向けの商品が出て、社員も売る気満々!ということであれば、次に目を向けていただきたいのが対応力です。
富裕層が満足する対応ができるかどうか。
私自身、さまざまな業種で富裕層対応教育をしてきて、覆面調査をすることもありますが、その際に重要なのは最前線となるスタッフの対応力。お客さまに寄り添う対応ができているかどうかはとても大切です。
というのも富裕層は立場上、経営者だったり、それなりの地位のある人だったりするため、日頃から多くの人に接しています。つまり立場的にも人を見る目がある人で、なおかつ営業も人一倍受ける立場にある人なのです。
そんな人たちに「こんなすごい商品が出来ました!」と売り込んで、果たして売れるでしょうか。
おそらく、似たようなモノの営業も受けているでしょうし、あなたより付き合いの長い営業マンもいるでしょう。さらにそういう人の周りにはアドバイスをする人も沢山!
「この前〇〇社からこんな商品勧められたんだけど、どう思う?」と聞けば評判が簡単に手に入るだけでなく、「それ買うなら、こっちの会社の方がいいよ。社長が友達だからすぐ連絡するように言うよ」なんて、あっという間に競合の棚ぼたに・・・ということだってよくあります。
富裕層の心をつかむためには
では、そんな富裕層の心をつかむにはどうすれば良いのでしょうか。
そのためのコツが次の3つです。
1. いきなり自分や商品の話をしない。まずは関係づくりに専念する。
2.相手の価値観を理解する。
3.課題の解決をお手伝いする。
これらのポイントは男女のお付き合いに例えるとわかりやすいです。例えば、気になる異性がいて声をかけるとします。その際に名刺を差し出し「私はこういう者で、出身は〇〇、職業はABC商事で働いていて10年目です。趣味はゴルフで・・・結婚してください!」と、急にプロポーズしたら、相手はどうなると思いますか?
間違いなく引きますよね。
気になる異性とお付き合いしたいなら、まずは相手の話を聞いて共通点を見つけて少しずつ距離を縮めていくと思います。しかし営業となると、いきなりプロポーズする人が多いんですよね。こういうスペックなので、買ってください!って。
プロポーズされた方からすると「なんで私のことを知らないのに、急に目の前に現れたあなたと結婚しなきゃいけないわけ?失礼な!」と思いますし、百歩譲ったとして「それで私にとって何のメリットがあるんだろう」と考え、比較対象があれば天秤にかけると思うのです。
富裕層対応も全く同じ。関係性ができ、お互いが信頼できるようになって初めて自分のことを打ち明けられます。そしてお互いが必要だと感じて初めて契約が成立するわけです。
まずは相手に信用してもらうこと。そのためには相手の話に耳を傾け、好みや価値観に共感し、困っていることを手助けすることです。
お客様の興味関心に興味を持つことを大切にしてほしいと思います。